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Lectures

メカトロニクス Mechatronics

授業概要

メカトロニクスは,メカニクス(機械学)とエレクトロニクス(電子工学),最近ではさらに情報工学とも融合する総合的な技術である.そのため,プリンタ, エレベータ,ETCシステム,列車運行制御,航空機など,市民生活に関わるさまざまなところでますます重要性が高まっている.本講義では, メカトロニクスに関わる要素技術とその融合技術をわかりやすく解説し,特にロボットや機械システムに関連するゼミ授業への円滑な移行を想定しながら基本技術を メカトロニクスの観点から総復習することを目的としている.
コース前半では,電気・電子系基礎技術の徹底的な復習を含めて,アナログ,デジタル回路,信号処理,センサ回路のメカトロニクスとの関わり を解説する.続く中盤では,機械系の基礎として各種アクチュエータや機械要素,運動機器や機構に関して解説する.その後コースの終盤では,シーケンス制御やデジタル 制御回路に代表されるシステム制御やマイクロプロセッサを用いたコンピュータ制御を説明し,メカトロニクス技術としてまとめる.

授業目標

電気・電子回路,アナログ,デジタル回路,信号処理,機械要素,機構,運動機器,センサのような,メカトロニクス 機器の開発にとって重要な要素技術を確実に理解するとともに,それらをまとめる際に必要な各種制御技術を理解することを目標とする.

授業方法

プロジェクタ,板書,配付資料を用いた講義を中心に行うが,理解を深めるために一部に簡単な演習やディスカッションを取り入れたり, 理解度を確認するために授業時間内に小レポートを課す場合がある.教員自作の専用演習問題集を配布し,実践的 な問題を独力で解く力を養成する.

質問への対応

授業時間内,およびオフィスアワー(メイルでの事前連絡が望ましい)

授業計画

 1.イントロダクション:メカトロニクスとは
 2.メカトロニクスにおける電気回路の基礎
 3.メカトロニクスにおける電子回路素子
 4.メカトロニクスにおけるアナログ回路
 5.メカトロニクスにおけるデジタル回路
 6.演習:電気電子系要素技術
 7.メカトロニクスにおける機構要素
 8.メカトロニクスにおけるセンサ
 9.メカトロニクスにおける運動機器
10.演習:機械系要素技術
11.メカトロニクス制御系の基礎
12.制御回路設計事例
13.コンピュータ制御
14.メカトロニクス機器開発の実際
15.まとめ

教科書・参考書

教科書:よくわかるメカトロニクス,見﨑正行ほか,東京電機大学出版局
その他,本講義のために準備した専用の教員自作の演習問題集を配布する.

成績評価方法・基準

授業への参画状況(約20%),課題レポートや演習レポート(約30%),および定期試験(約50%)を総合的に評価する. なお,本講義では,特に積極的に授業に参画した者に対してはドラスティックに加点評価を行っている.

履修者へのコメント

本講義ではゼミ研究等での実践的な力を養成することを目的としています.そのため,教科書は大学初級レベルのものを用いますが, 内容を100%理解するために,単元ごとに頻繁に演習問題を解いて実力を確認していきます.ロボットや 機械制御に関するゼミに属する学生は,特にしっかりとした目的意識を持って受講してください.

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