Stability Co-occurrence Probability Template Matching(SCPTM)

Last updated: Sep. 24, 2016.

【参考文献】

  1. 斎藤正孝,橋本学,濃度共起分析に基づく安定画素テンプレートを用いた照明変動にロバストな高速画像照合,電気学会論文誌C,Vol.133,No.5,pp.1010-1016,2012.

  1. 概要
    Stability Co-occurrence Probability Template Matching(SCPTM)は,CPTM法をベースとした画素の削減に,時間的安定性を向上させるための新たな仕組みを追加したものであり,テンプレートマッチングの高速性と照明変動に対するロバスト性の両立が可能な手法です.
  2. 画素選択のアルゴリズム
    時系列の予め位置合わせされた複数枚のテンプレート画像を用意し,最新のテンプレート画像ftから,空間共起ヒストグラムを用いて空間共起確率マップを生成します.次にftと,残りのテンプレート画像ft-kから画像間共起ヒストグラムを生成し,安定率Sを推定します.また,推定した全ての安定率を統合することによって安定率マップを生成します.最後に,2つのマップを統合した時空間共起確率マップに基づいて参照画素を選択します.
  3. 空間共起ヒストグラム
    空間共起ヒストグラムとは,画像ftにおける2つの画素P,Qそれぞれの濃度値pとqのペアの発生頻度を,画像全体にわたって求め,濃度値p,qをそれぞれ2次元マトリクス状に並べたものです.ヒストグラムの総和が1になるように正規化したものを空間共起確率マップとしています.

  4. 画像間共起ヒストグラム
    画像間共起ヒストグラムは2枚の画像ft,ft-kの同一座標における画素P,Qのそれぞれの濃度値pとqのペアの発生頻度を画像全体にわたって求め,濃度値p,qをそれぞれ2次元マトリクス状に並べたものです.これはある画像ペアft,ft-kの同一座標の画素P,Qがそれぞれ濃度値p,qを同時にもつ確率を表しており,2画像間の濃度変動分布を表現しています.
  5. 安定率
    画像間共起ヒストグラムは,2画像が類似しているほどp=q上の頻度が高くなることから,ヒストグラムのラインqu(qu = 0, 1, …,L-1)ごとにquを平均とする単一の1次正規分布で近似できると仮定します. 各ラインのヒストグラムが1になるよう正規化したものをH1とし,H1と1次正規分布G1との近似誤差Eが最小になるような標準偏差σを,quごとに求めます.近似した正規分布をモデルとして2画像における安定率Sを推定します.

    複数の安定率を統合したものを安定率マップとしています.

  6. 時空間共起確率マップ
    時空間共起確率マップMbsは,空間共起確率マップMsと安定率マップMbとその重みωから算出されます.以下はMbsの小さい画素から順に,照合に用いる画素として選択した例です.

このページの制作: 橋本研究室(篠原伸之) Copyright 2015 ISL, Chukyo University


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